[Armadillo:04158] Re: Armadillo-500 VFP 環境構築
Masayuki Yasui
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2009年 3月 31日 (火) 15:21:53 JST
VFPを有効にしたイメージを作成する一連の手順、
詳細なご説明をありがとうございました。
ご説明の手順通りに作成したイメージで、
こちらの環境でVFPを使用しての動作が確認できました。
色々お手数をお掛けしました。
2009/03/30 11:08:16 +0900「[Armadillo:04155] Re:Armadillo-500 VFP 環境構築」
>> VFPを正式サポートしていると思い購入いたしました。
>> 正式サポートしていない旨、HPの製品紹介等分かりやすいところに
>> 明記していただきたかったです。
>誤解を招く表現があったようです。
>お詫びいたします。
>
>> liblzoのvfpパッケージの作成方法をご教授ください。
>基本的には、コンパイラにarm-vfp-linux-gccを使用し、
>CFLAGSに"-mfloat-abi=softfp -mcpu=arm1136jf-s -mfpu=vfp"を追加することで、
>オリジナルのアプリケーションや追加のライブラリをコンパイルできると思います。
>
>参考として、現時点での最新のソースを使用して
>Armadillo-500で使用されているi.MX31のコアであるARM1136JF-SのVFPを有効にしたイメージを
>作成する一連の手順を以下に記載します。
>
>使用した環境、ソースは以下の通りです。
>開発環境 : ATDE2 20071018
>atmark-dist: atmark-dist-20090318
>カーネル : linux-2.6.26-at4
>ライブラリ : liblzo2 (2.02-2) (Debian etchのソースパッケージから)
>
>1. 開発環境のインストール
>arm-vfp対応のコンパイラとライブラリをインストールします。
>
>以下のサイトにある、*.debファイルを"dpkg -i"で全てインストールしてください。
>http://armadillo.atmark-techno.com/filebrowser/armadillo-500/cross-dev/deb/arm-vfp
>
>2. ライブラリをビルドする
>まずは、ソースを取得します。
>[PC ~]$ apt-get source liblzo2-2
>
>CFLAGSで"-mfloat-abi=softfp -mcpu=arm1136jf-s -mfpu=vfp"を有効にして
>arm-vfp-linux-gccを使用してビルドします。
>インストール先は、/usr/arm-vfp-linux-gnuにします。
>[PC ~]$ cd lzo2-2.02
>[PC ~/lzo2-2.02]$ ./configure --enable-shared --host=arm-vfp-linux CC=arm-vfp-linux-gcc --prefix=/usr/arm-vfp-linux-gnu CFLAGS="-mfloat-abi=softfp -mcpu=arm1136jf-s -mfpu=vfp"
>[PC ~/lzo2-2.02]$ make
>[PC ~/lzo2-2.02]$ sudo make install
>[PC ~/lzo2-2.02]$ cd ../
>
>3. カーネル、ユーザランドイメージを作成する
>"-mfloat-abi=softfp -mcpu=arm1136jf-s -mfpu=vfp"を有効にするパッチ(添付ファイル)をatmark-distに当て、
>カーネルとユーザランドを作成します。
>
>[PC ~]$ ls
>atmark-dist-20090318 linux-2.6.26-at4 a500-vfp-fix.patch
>[PC ~]$ cd atmark-dist-20090318
>[PC ~/atmark-dist-20090318]$ patch -p1 < ../a500-vfp-fix.patch
>[PC ~/atmark-dist-20090318]$ ln -s ../linux-2.6.26-at4 linux-2.6.x
>[PC ~/atmark-dist-20090318]$ make menuconfig
>
>"Kernel/Library/Defaults Selection"で
>"(arm-vfp) Cross-dev" を選択
>
>[PC ~/atmark-dist-20090318]$ make
>
>~/atmark-dist-20090318/images 以下にvfp対応のカーネルとユーザランドが作成されます。
>
>
>
>参考に、VFP有効/無効でどの程度処理速度に差があるのか調べるため、
>whetstone[*1]でベンチマークをとってみました。
>
>VFP無効(デフォルト)
>> [email@hidden (ttymxc0) ~]# whetstone 10000
>>
>> Loops: 10000, Iterations: 1, Duration: 357 sec.
>> C Converted Double Precision Whetstones: 2.8 MIPS
>
>VFP有効
>> [email@hidden (ttymxc0) ~]# whetstone 100000
>>
>> Loops: 100000, Iterations: 1, Duration: 51 sec.
>> C Converted Double Precision Whetstones: 196.1 MIPS
>
>約70倍という結果となりました。
>
>以上、ご参考になれば。
>
>[*1] http://www.netlib.org/benchmark/whetstone.c
>
>--
>Koyo Takenoshita
>
---------------------------------------------------------------------
>_______________________________________________
>armadillo mailing list
>email@hidden
>http://lists.atmark-techno.com/cgi-bin/mailman/listinfo/armadillo
>
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